実体とエイリアス

この歳になっても自分がまだまだうぶだったことを知った。


これからは食を大切にしようと思って、料理教室などにいって、料理を基本から学ぶのもいいかもしれないと思った。料理教室で調べてみると、保健所が主催する「食生活改善推進員と作る料理教室」なるものをインターネット上で見つけた。保健所というと国民の健康を守ることを目的とした組織だし、きっと健康的な食生活を推し進めてくれているに違いない。ちょうど場所もすぐ近所で開催されている。おおこれは!ちょうど自分のような健康に問題を抱えている人間だとか、退職して時間ができたので、これから料理でも習って趣味と実益を兼ねようかという退職して間もない男性とかに、いかにもピッタリの施策、さすが保健所は国民の健康のための機関だなぁ、と感心した。

これはぜひ参加してみようと、問い合わせの窓口になっている福祉館に問い合わせてみたが。


やはり自分は世間を知らなかった。


「え~と、次の開催予定はまだないですが、この“メンズキッチン”というのは担当は近隣の各町内会の持ち回りでして、町内会の女性の方が男性たちに料理の指導をするというものでして、次の開催はまだ決まっていませんが、〇〇町内会長の〇〇さんに電話して問い合わせて、うんぬんかんぬん・・・」


と。立派な〇〇推進員という肩書きやら、「男性台所」を英語で表現してみたかっこいいカタカナの響きに心奪われて夢を描きすぎたようだが、その実態は、町内会活動への誘導の入り口だったらしい。。いや、危なかった。赤子の手を捻るように町内会活動へと誘導されるところだった。いや町内会は悪くないのだが、自分のように時間が有り余っていると思われがちな人間が下手に関わるとすぐにいろいろな担当が回ってきそうで、できることなら距離をおいておきたい結社の一つだ。


もしかしたらこのような地方における種々の活動組織は、さまざまなエイリアスを持ちながらも、その実体はみな町内会にいきつくのではないか、そんな陰謀論にお尻の産毛すら逆立つような寒気を覚えた。


「お~い」と階下から声がかかる。昼ご飯にはまだ時間が早いと言うので10分前に登って来て、ブログを書き始めたばかりだ。姉が三人がケンカしないようにと、サンドイッチを3パック買ってきてくれたのだが、父が3パックを開けようとするところ母がそんなにたくさん食べないと言ってさっそくケンカしている。2パックだけ開け、自分が1パック、もう1パックを父と母の分を分けようと父がサンドイッチをナイフで切り分けたところでサンドイッチを派手に床に落としてしまい、「あっしぇ!あっしぇ!」と言ってまたケンカしている。三匹のこぶたでももう少し仲良く暮らしているだろうに。

とはいえ、こんな田舎暮らしでも一歩世間に出るとスパイ映画さながらに、狼がおばあさんの皮を被って赤ずきんをだまそうとスキをうかがっている。小さな家の中でサンドイッチをめぐってケンカしているくらいが平和の実体なのかもしれない。


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